年金時代

雇用労働 高年齢労働者の安全・健康対策でガイドライン策定へ―有識者会議初会合

厚生労働省は8月5日、人生100年時代に向けた高年齢労働者の安全と健康に関する有識者会議(座長=城内博・日本大学理工学部特任教授)の初会合を開いた。労働者の高年齢化が進むなか、高年齢労働者の労働災害防止に向けた安全対策や健康確保対策などを検討する。年内を目途に有識者会議の意見を取りまとめ、企業等に向けたガイドランを策定する考え。政府は高年齢者雇用安定法を改正して70歳までの就労確保を図る方針を示しているが、同時に高年齢労働者の安全・健康面でも対策を強化する。

高年齢労働者の活躍促進に向けて、課題の一つとされているのが労働災害防止と健康確保だ。平成30年の労働災害による休業4日以上の死傷者数は、4人に1人が60歳以上。災害の発生率(千人率)で見ても、70歳前後の高年齢労働者は発生率が最小の30歳前後と比べて、男性で2.3倍、女性で4.9倍高くなっている。一方、定期健康診断による有所見率も年齢に応じて高くなり、50歳代や60歳以上では5割を超えている。筋力強化等の身体機能向上のための健康づくり等も、予防的観点から重要な課題とされている。

有識者会議では、高年齢労働者の一層の活躍を促すために取り組むべき課題を整理するとともに、今後求められる対策としてハード面・ソフト面の対応、さらに健康保持増進の対策や望ましい労働安全衛生教育のあり方などが論点に挙げられた。この日は、トヨタ自動車株式会社とJFEスチール株式会社における取り組みが報告され、自由な意見交換が行われた。委員からは、先進的な事例におけるノウハウの横展開を図るとともに、どのような企業でも取り組み可能な対策を示すことが重要だとする意見等が出された。

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