年金時代

オプション試算はさらなる適用拡大と保険料拠出期間の延長・受給開始時期の選択――2019年財政検証

経済前提は6ケースを設定

財政検証で用いられた人口の前提は、2017年4月の将来推計が用いられた。合計特殊出生率は中位推計の場合に1.44で、前回より0.09向上。平均寿命の中位推計も男性で84.95年、女性で91.35年となり、男女ともにそれぞれ0.76年、0.42年伸長した。

経済前提については年金部会のもとに設けられた「年金財政における経済前提に関する専門委員会」が検討を行った。2028年度までの足下の経済前提は、内閣府の試算に準拠して経済成長と労働参加が進む「成長実現ケース」と経済成長と労働参加が一定程度進む「ベースラインケース」を設定した。2029年度以降の長期経済前提は、マクロ経済に関する試算に基づいて設定(図表1参照)。技術進歩等による成長度合いを示す全要素生産性(TFP)上昇率を軸に幅の広い6ケースを設定した(図表2参照)。TFP上昇率は、内閣府試算の仮定、過去30年の実績の分布、バブル崩壊後の1990年代後半以降の実績の範囲を踏まえて前回よりも控えめに設定した。

労働力の前提は、2019年3月の労働力需給の推計が用いられ、就業率は労働参加が進むケースで60.9%(2040年推計)となり、前回の58.4%(2030年推計)よりも2.5ポイント進展した。

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