年金時代

【わが家のマネープラン】シングル世帯の家計の見直し大作戦

 一人の暮らしは充実しているけれど、将来のお金のことを考えると少し不安……、そんなシングル世帯の方が今後も安心して過ごすための「家計の見直し」ポイントを、ファイナンシャルプランナーが伝授します。

生き方はシングルでも生活費がシングルじゃない

収入のわりにいまいち貯蓄ができていないシングルの方は多いようです。貯蓄できない理由は、交際費や自分のためのこだわり支出が多く、子どものいる同世代に比べて一人当たりの生活費が高めなことです。おまけに、かわいいおいっ子やめいっ子にはおサイフのひもも緩みっぱなし。離婚や配偶者に先立たれて途中からシングルになった場合には、広い家を持て余したままのこともあります。

「この先、結婚もあり?」の人は生涯設計が立たない

生涯シングルかもしれないし、結婚もなくはない……というケースでは「どうなるかわからない」ことが不安要因です。住宅購入や保険加入について決断しにくく、家計が非効率になりがち。キャリアアップしたくても、このタイミングでよいのかと働き方にも迷いが出ます。

見直しポイント① キャッシュフロー表の作成は必須

熟年結婚や離婚、シングルマザーなどライフスタイルは多様化し、自分らしさを追求しやすくなりました。その分、「こうすれば大丈夫」というものはないので、いままで以上に生涯設計が必要です。将来にわたるお金の流れを確認できるキャッシュフロー表の作成は必須と言えます。不確定要素がある人は複数のパターンを作ってみましょう。

貯蓄は大事ですが、「できるだけためる」では不安は尽きないので、毎月使う分を把握して、準備すべき人生のお金を見積もりましょう。

幅広いおつきあいもいいですが、いまの生き方をこの機会に見直し、本当に大切にしたい人、本当に大切にしたいことを整理して、家計の見直しにつなげてみてはどうでしょうか。

見直しポイント② 「人」と「お金」の味方をつくる

「ひとりで頑張らなくちゃ」と気負ってしまいそうですが、自分をちゃんと守ってくれるものがあることも知っておきましょう。

就労不能リスクは何より怖いですが、会社員で要件を満たせば社会保険から「傷病手当金」1や「休業(補償)給付」2が受けられます。これに上乗せして、民間の「所得補償保険」などで収入が減る分のカバーも検討してみましょう。

介護が必要になった場合、在宅介護ですべて他人にお願いすると費用が膨らみますので、定額負担で済む施設介護を選択するのも方法です。自治体により、高齢者のサポートをボランティアで行う市民後見人が多く活躍していることも注目すべき点です。

*1 「傷病手当金」:被保険者が業務外の病気やけがで働けない場合に、要件を満たすと最長1年6ヵ月間、1日当たり標準報酬日額の3分の2が健康保険から支給される。国民健康保険にこの制度はない。
*2「休業(補償)給付」:労働者が業務上の病気やけがで働けない場合に、要件を満たすと1日当たり平均賃金の60%が労災保険から支給される。

地域との友好も大切に

ここで、自分の老後を想像してみましょう。あなたの周りにはだれがいますか。年を重ねたり病気になると、いまはできることの一つひとつが自分一人ではできなくなります。「ちょっとそこまで」の買い物や通院も大変。周りに助けてくれる親族や知人がいれば安心ですが、もしいまは思い浮かばないなら、年齢を問わず地域デビューしてみましょう。友好を深めたり、だれかのサポート役をまずは担って、温かいつながりを地域に広げるのもすてきなことです。

人生100 年時代、だれもがシングルになる可能性があります。自助と共助を大切に、毎日を楽しみたいですね。

 

このコラムの執筆者

伊川美希(いかわ・みき)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、日本メンタルヘルス協会公認心理カウンセラー

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規格:A4・80頁
発行:2019年4月発刊
商品No:84407
定価:本体880円+税
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