年金時代

雇用労働 「働きやすさ」「働きがい」につながる雇用管理示すー労働経済白書

厚生労働省は9月27日、「令和元年版労働経済の分析」(労働経済白書)を閣議報告した。白書は、人手不足の下での働き方をめぐる課題について分析を行い、「働きやすさ」や「働きがい」の向上につながる雇用管理上の取り組みを示すとともに、そうした取り組みが従業員の定着率・離職率の改善、労働生産性の向上などに寄与する可能性を示唆した。

白書によると、人手不足の対応で企業が取り組んでいるのは、求人募集時の賃金を引き上げる(68%)、中途採用を強化する(67%)など、求人条件の改善や採用の強化が中心であり、雇用管理の改善や従業員の働きがいを高める取り組みは十分に実施されていない。これでは仮に人材を採用できたとしても、定着率や離職率が改善されず、人手不足は解消されないと指摘している。

一方で、働き方改革に関する取り組み(①有給休暇の取得促進②職場の人間関係やコミュニケーションの円滑化③業務遂行に伴う裁量権の拡大④労働時間の短縮や働き方の柔軟化)を実施した企業と未実施企業を比較すると、「働きやすい」と回答した従業員の割合、離職率が低下した割合、定着率(入社3年後)が上昇した割合、いずれも実施企業が未実施企業を上回ることがわかった。また、従業員の「働きがい」が高いほど、新入社員の定着率や従業員の離職率に加え、従業員のストレス・疲労感、労働生産性などが改善する傾向も示された。

従業員の「働きがい」につながる雇用管理上の取り組みとしては、上記の②③④のほか、正社員と限定正社員との間の相互転換の柔軟化、仕事と病気治療の両立支援など。さらに、メンター制度などの指導役や教育係の配置、キャリアコンサルティング等による将来展望の明確化などの人材育成にかかる取り組みも、働きがいを高める可能性があるとした。

年金時代