年金時代

【わが家のマネープラン】子どもが独立・50歳代夫婦の家計の見直し大作戦

子どもが独立して手が離れた50歳代夫婦。二人だけの暮らしに戻っておちいりがちな家計の落とし穴と見直しポイントを、ファイナンシャルプランナーが伝授します。

落とし穴① 老後資金がないのに手を打てていない

「教育費の支払いがやっと終わった!」と思ったら、自分たちの老後が目前に。教育費や住宅ローンの支払いで後回しになっていた老後資金づくりは、早急な対応が必要ですが、「公的年金だけでは老後は暮らせないって聞くよね」程度の認識で、具体的な行動をしていないと、老後破綻の危険もあります。

落とし穴② 想定外の事態に対応できない

想定外のことは考えにくく対策もしていないので、いざ発生したときには家計が深刻な事態になることも。たとえば、お金だけでなく精神的・体力的にも負担の大きい「親の介護」は、介護に伴う支出が増えるだけでなく、介護離職で収入が減ることにもなりかねません。

見直しポイント① 家計見直しのラストチャンスと自覚する

60歳または65 歳をセカンドライフのスタートとすれば、今から10 年間は、セカンドライフの貴重な準備期間です。この時期の過ごし方は、その後の人生や家計に大きく影響します。50 歳の人の平均余命は、男性33 年、女性38年(厚生労働省「平成30 年簡易生命表」より)。長きにわたるセカンドライフを安心して過ごすために、今がラストチャンスと考えて対策を立てましょう。

50歳代はこれまで不確定だったものがはっきりとしてくる時期です。老後の収入の柱となる公的年金や退職金は、「ねんきん定期便」や会社の規程を確認して、できる限り“リアルな数字”をつかみましょう。

支出は、これまでかかっていた教育費がぜいたく費に変わっていないか、生命保険の必要保障額を見直す余地はないか、定年までにローンが完済するか、など課題を洗い出してみましょう。家計の見直しには、将来にわたるお金の流れを把握できる「キャッシュフロー表」の作成をお勧めします。

見直しポイント② デビューは50歳代のうちに!

退職金での資産運用デビューは危険です。自分に合った方法を10 年かけて練習するつもりで、手元の資金から少しずつ始めてみましょう。資産運用は分散投資が基本ですから、銘柄分散や時間分散という意味でも、今から行うことが大切です。

定年後にいきなり地域デビューではハードルが高いので、日ごろから地元の活動に参加しておくとよいでしょう。自治体により「地域デビュー講座」が開かれていて、仲間づくりやいきがい・自分らしさを発見するのに役立ちます。老後は、安定した新しい収入源の確保が必要です。現役時代のうちに、再就職についての情報収集をしておけば余裕をもって準備できます。人生の先輩のお話も貴重ですね。

見直しポイント③ 予期せぬ支出にも備えておく

親の介護や相続については、子どもからは切り出しにくいものですが、いざというときに備えて、重要なポイントは話し合っておきたいものです。思い出話に花を咲かせながら、さりげなく話題を振るなど、ついのすみかや保有資産などについて、自然と話せる状況をつくれるように工夫してみましょう。

将来、有料老人ホームを利用する選択肢があるなら、親が元気なうちに複数の施設を一緒に見学に行きましょう。実際に宿泊したり、入居者と食事を共にしたりして、その施設が本当に本人にふさわしいかよく見極めましょう。

 

このコラムの執筆者

伊川美希(いかわ・みき)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、日本メンタルヘルス協会公認心理カウンセラー

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