年金時代

雇用労働 雇用保険法等と労働基準法の改正法案を国会提出

政府は2月4日、雇用保険法等の一部を改正する法律案と、労働基準法の一部を改正する法律案を閣議決定し、通常国会に提出した。年度内の成立をめざす。

雇用保険法等の改正法案は、雇用保険法の改正のほか、複数事業労働者に対応する労災保険法及び労働保険徴収法の改正、70歳までの就業確保を事業主の努力義務とする高年齢者雇用安定法の改正、中途採用比率の公表を求める労働施策総合推進法の改正などの法律案を束ねた。

雇用保険法関係では、今年度末で期限の切れる雇用保険料率と国庫負担を引き下げる暫定措置について、令和3年度末までの2年間に限り延長。一方、高年齢雇用継続給付は、同一労働同一賃金関係の法施行により、定年再雇用後も雇用形態にかかわらない公正な待遇が求められていくことから、将来的な廃止を視野に令和7年度から給付率を半分程度に縮小する。

労災保険法関係では、副業・兼業の促進に応じた制度改正を盛り込む。具体的には、複数事業労働者が被災した場合に、非災害発生事業場の賃金額も合算して労災給付額を決定する。また、労災認定の基礎となる業務上の負荷に関しても、複数就業先での負荷を総合して評価することで疾病等との間に因果関係が認められる場合は、労災保険給付を行えるようにする。施行は公布日から起算して6ヵ月を超えない範囲内の政令で定める日を予定している。

高年齢者雇用安定法関係では、70歳までの就業機会確保を事業主の努力義務とする。現行の雇用確保措置(定年廃止、定年延長、継続雇用制度の導入)のほか、フリーランスや起業による就業制度の導入、社会貢献活動に従事する制度の導入など、雇用以外の措置も選択できるようにする。施行は令和3年4月1日の予定。

このほか、労働施策総合推進法を改正し、従業員300人超の大企業に対し、正規雇用労働者の採用者数に占める中途採用者比率の公表を義務づける。中途採用を希望する労働者と企業のマッチングを促進するのがねらい。施行は令和3年4月1日を予定する。

他方、労働基準法では、賃金請求権の消滅時効を現行2年から5年とし、当分の間は3年とする改正を行う。民法の一般債権の消滅時効が権利を行使できることを知った時(主観的起算点)から5年、権利を行使できる時(客観的起算点)から10年に統一されることを受けたもの。施行期日は改正民法とあわせて令和2年4月1日とし、施行日以降に支払期日が到来した賃金等から適用する。

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