年金時代

令和2年度の雇用労働関係の制度はこうなります

令和2年4月から改正される雇用労働関係の主な事項をまとめました。働き方改革関連法のほか、雇用保険、障害者雇用、受動喫煙防止など、さまざまな改正が行われます。

働き方改革関係では、「同一労働同一賃金」関連の改正法が施行される。具体的には、パート・有期労働法(短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律)と、改正労働者派遣法だ。正社員(無期雇用・フルタイム労働者)と非正規雇用(パートタイム労働者、有期雇用労働者、派遣労働者)との間の不合理な待遇差の禁止等がより実効性の高い形で求められるほか、待遇差やその理由について、労働者の求めに応じて事業主に説明義務が課せられる。なお、中小企業に対するパート・有期労働法の施行は1年の猶予措置があり、令和3年4月の施行とされる。

一方、時間外労働の上限規制に関しては、猶予されていた中小企業に対しても施行される。施行日以降に期間の初日がある36協定から適用されるので、4月以降の協定締結時から対応が必要だ。

雇用保険関係では、65歳以上の者への適用拡大(平成29年1月)から続いていた雇用保険料の徴収免除が令和元年度末で終了。4月からすべての雇用保険被保険者の保険料納付が必要となる。雇用保険料率は、令和元年度と同じく0.9%(一般の事業)に据え置かれる見込みだが、現国会に提出されている「雇用保険法等の一部を改正する法律案」が成立し、雇用保険料率を0.2%引き下げる暫定措置(令和元年度末で終了)が延長されることが前提だ。

同じく現国会で審議されている「労働基準法の一部を改正する法律案」が成立すれば、賃金請求権の消滅時効が現行の2年から当分の間は3年(原則5年)に延長される。施行日以後に賃金の支払期日が到来した賃金請求権の消滅時効期間から適用する予定だ。

令和元年6月14日に公布された改正障害者雇用促進法も、民間事業主に関係する改正事項が施行される。週所定労働時間が20時間未満の障害者を雇用する事業主に対して、特例給付金を支給する制度が開始されるほか、障害者雇用に関する取り組みが優良な中小事業主に対する認定制度を創設する。

このほか、労働者の望まない受動喫煙をなくす健康増進法が全面施行。すでに施行されている学校、病院、行政機関等の敷地内禁煙に加えて、その他の類型の施設等に対する原則屋内禁煙が適用される。ただ、既存の経営規模の小さな飲食店については、当分の間、喫煙できる旨を掲示することにより、店内で喫煙を可能とする。

 

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監修:社会保険労務士(浅香博胡・白石多賀子・山田晴男)

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