年金時代

制度改正 年金改正法案審議入り—4月14日衆院本会議で趣旨説明・質疑、厚労委で趣旨説明

社会経済の変化に対応し、長期化する高齢期の経済基盤の充実を

年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律案について、4月14日衆議院本会議において、加藤勝信厚生労働大臣が趣旨説明を行った。

令和2年4月14日 衆院本会議
「年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律案」の趣旨説明
加藤勝信 厚生労働大臣

 

年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律案について、その趣旨を説明します。

今後の社会経済の変化を展望すると、人手不足が進行するとともに、健康寿命が延伸し、中長期的には現役世代の人口の急速な減少が見込まれるなかで、特に高齢者や女性の就業が進み、より多くの人がこれまでよりも長い期間にわたり多様なかたちで働くようになることが見込まれます。こうした社会経済の変化を年金制度に反映し、長期化する高齢期の経済基盤の充実を図る必要があります。今般こうした社会経済の変化に対応し、年金制度の機能を強化するため、この法律案を提出しました。以下、この法律案の内容についてその概要を説明します。

第1に被用者保険の適用範囲を拡大するため、短時間労働者を被用者保険の適用対象とすべき事業所の企業規模要件について段階的に引き下げます。また、5人以上の個人事業所にかかる適用業種に弁護士、税理士等の資格を有する者が行う法律または会計にかかる業務を行う事業を追加します。

第2に高齢期の就労継続を早期に年金額に反映するため、在職中の老齢厚生年金受給者の年金額を毎年定時に改定します。また、特別支給の老齢厚生年金を対象とした在職老齢年金制度について、その支給停止が開始される賃金と年金の合計額の基準を引き上げ、支給停止とならない範囲を拡大します。

第3に現在60歳から70歳までとされている年金の受給開始時期の選択肢を60歳から75歳までに拡大します。

第4に確定拠出年金の加入可能年齢を引き上げるとともに受給開始時期の選択肢を拡大します。また、確定拠出年金における中小企業向け制度の対象範囲の拡大、企業型確定拠出年金加入者の個人型確定拠出年金加入の要件緩和など制度面および手続面の改善を行います。

最後に、この法律案の施行期日は一部の規定を除き、令和4年4月1日としています。

同法案の趣旨説明に対して、柚木道義氏(立憲民主)、伊佐進一氏(公明)、宮本徹氏(共産)、藤田文武氏(維新)が質疑を行い、安倍総理および加藤厚労大臣がこれに答弁した。

同日、本会議散会後、年金改正法案は衆院厚生労働委員会に付託され、加藤厚労大臣が趣旨説明を行った。

4月14日衆院厚生労働委員会で年金改正法案の趣旨説明をする加藤厚労大臣。

17日には衆院厚生労働委員会で年金改正法案の質疑が行われ、安倍総理も出席して答弁を行った。この日の質疑終了後、野党から年金改正法案に対する修正案が提出された。

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