年金時代

統計調査 労災による死亡者数は過去最少に

厚生労働省は5月27日、平成31年1月から令和元年12月までの労働災害発生状況を公表した。死亡者数は845人となり、2年連続で過去最少となった。厚労省では、労働災害を減少させるために国や事業者、労働者等が重点的に取り組む事項を定めた中期計画である「第13次労働災害防止計画」(13次防)(平成30年度~令和4年度)を策定しており、平成29年比で死亡者数を15%以上、死傷者数を5%以上減少させることを目標としている。13次防の重点業種では、建設業が269人(前年比40人・12.9%減、平成29年比54人・16.7%減)、製造業が141人(同42人・23.0%減、同19人・11.9%減)、林業が33人(同2人・6.5%増、同7人・17.5%減)だった。13次防の重点業種では、陸上貨物運送事業が1万5,382人(前年比436人・2.8%減、平成29年比676人・4.6%増)、小売業が1万4,666人(同281人・1.9%減、同785人5.7%増)で対前年比で減少。社会福祉施設が1万45人(同500人・5.2%増、同1,307人・15.0%増)、飲食店が5,141人(同126人・2.5%増、同420人・8.9%増)で増加した。

年齢別では、全死傷者のうち60歳以上の占める割合が年々増加し、26.8%(前年比0.7ポイント増)。男女別・年齢別で労働災害の発生率である死傷年千人率を見ると、男性では、最小となる25~29歳と比べ、最大となる75歳以上で約2.1倍。女性では、最小となる30~34歳と比べ、最大となる70~74歳で約4.8倍だった。

製造業の死亡者数は、前年比では特に「崩壊・倒壊」で減少し、平成29年比では、特に「墜落・転落」で減少。建設業の死亡者数は、2年連続で減少し、最多である「墜落・転落」で大きく減少した。林業の死亡者数は、「激突され」が前年比で増加し、全数も増加したが、平成29年比では減少した。陸上貨物運送事業の死傷者数は、「墜落・転落」、「転倒」は前年比で大きく減少したが、平成29年比で増加。「動作の反動・無理な動作」は増加傾向だが、「交通事故(道路)」は減少傾向にある。死傷年千人率では前年を下回ったものの、平成29年比では増加した。第三次産業のうち小売業、社会福祉施設及び飲食店の死傷者数は、「転倒」や腰痛などの「動作の反動・無理な動作」が多くを占め、増加傾向にある。小売業の死傷者数は前年を下回ったものの、平成29年比では増加し、社会福祉施設および飲食店の死傷者数は前年を上回り2年連続で増加した。また、年千人率では、小売業および社会福祉施設は増加傾向、飲食店は横ばいの状況にある。

厚労省は13次防の3年目となる令和2年度について、目標の達成に向け、13次防の重点業種である製造業、建設業、林業、陸上貨物運送事業、第三次産業への対策に引き続き取り組むとともに、「高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドライン」の周知指導、外国人労働者に対する安全衛生教育の促進などの就業者に応じた対策、働き方の多様化に対応した対策など、13次防の目標達成に向け取り組んでいくとしている。

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