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職場のパワハラ防止対策義務化が6月施行に

職場のパワーハラスメントを防止するための措置等を講じることを事業主に義務づける、改正労働施策総合推進法が6月1日施行された。企業は、職場のパワハラを防止し、またパワハラが発生した場合の適切な対応を講じるため、会社方針の決定・周知や相談窓口の設置、パワハラが疑われる事案の事実確認の調査などが求められる。まずは大企業から義務化され、中小企業は経過措置として令和4年3月31日まで努力義務とされる。

厚生労働省の調査によると、過去3年間にパワハラを受けたことがあると回答した従業員は32.5%(平成28年調査)に上った。また、近年の職場のトラブルの傾向では「いじめ・嫌がらせ」が右肩上がりで増えており、全国の都道府県労働局及び労働基準監督署に寄せられる民事上の個別労働紛争の相談件数(平成30年度)では、「いじめ・嫌がらせ」が8万件を超えて過去最高を更新。「解雇」や「退職勧奨」などの相談内容を抑えて7年連続でトップとなっている。「いじめ・嫌がらせ」にはパワハラに該当しないものも含まれていると考えられるが、「いじめ・嫌がらせ」により従業員が能力を発揮しづらい職場環境にあることに大差はなく、義務化の有無にかかわらず、多くの企業で対応を迫られることが見込まれる。

企業が講ずべき措置の内容については、厚生労働省の指針(事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針)で次の10項目が定められている。また、企業が雇用する従業員のみならず、他社の従業員やフリーランス、就業活動中の学生等に対するパワハラ行為も防止するよう努めることが求められる。同様に、他社の従業員や顧客から自社の従業員がパワハラ行為を受けた場合の対応なども必要だ。

企業に求められる雇用管理上の措置

①事業主の方針等を明確化し、労働者に周知・啓発すること

②対処方針を定め、労働者に周知・啓発すること

③相談窓口をあらかじめ定め、労働者に周知すること

④相談窓口の担当者が適切に対応できるようにすること

⑤事案に係る事実関係を迅速かつ正確に確認すること

⑥事実確認ができた場合において、速やかに被害者に対する配慮の措置を適正に行うこと

⑦事実確認ができた場合において、速やかに行為者に対する措置を適正に行うこと

⑧再発防止に向けた措置を講ずること

⑨相談者・行為者等のプライバシーを保護するために必要な措置を講ずること

⑩相談等をしたことを理由として不利益な取り扱いをされない旨を定め、労働者に周知・啓発すること

 

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