年金時代

雇用労働 政府が未来投資会議に副業・兼業の労働時間管理対応案示す

政府は6月16日、未来投資会議を開催し、副業・兼業の促進に向けて企業の労働時間管理の対応案を示した。労働者の副業・兼業先の状況の影響を受けずに労働時間管理ができるしくみとすることで、副業・兼業の解禁に慎重な企業の翻意を促す。安倍首相は、この日の案を踏まえ労働政策審議会の審議を加速させるよう加藤勝信厚生労働大臣に指示。労政審では副業・兼業にかかる労働時間管理や健康確保措置のあり方について審議を続けているが、厚生労働省は9月を目途に副業・兼業の新たなルール整備を図る考えだ。

現行の労働基準法の規制では、労働時間は事業所が異なる場合でも通算される。通算して法定労働時間を超えた分は時間外労働となり、上限規制や割増賃金の対象となる。副業・兼業を解禁した企業は、副業・兼業先での労働時間を含めた把握・管理が求められるため、企業が副業・兼業を認めることに慎重な要因の1つとなっていた。

政府の労働時間管理の対応案によると、まず副業・兼業先での労働時間の把握については、労働者の自己申告制とし、その手続及び様式を定めるとともに、申告漏れや虚偽申告がある場合には、副業・兼業先での超過労働で上限規制を超過したとしても本業側の企業に責任は問われないことを明確化する。また、本業側の企業が労働者に副業・兼業を認めるにあたって、①本業側の企業の所定労働時間を前提に、通算して法定労働時間または上限規制の範囲内となるように副業・兼業先の労働時間の設定を求めることや、②本業側の企業に所定労働時間を超えて労働をさせる必要が生じた場合に、あらかじめ労働者を通じて連絡することにより、必要に応じて副業・兼業先での労働時間を短縮させること、を条件として設定できるようにする。本業側の企業に有利なルールとなるため、副業・兼業として働く労働者を雇用する企業側には厳しい条件となるが、まずは企業に副業・兼業を解禁しやすくし、副業・兼業で働く者を増やしていくねらいがある。

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