年金時代

公的年金 コロナ禍でテレビ電話相談拡充の意見も―年金事業管理部会

厚生労働省の社会保障審議会年金事業管理部会(部会長=増田寛也・東京大学公共政策大学院客員教授)は6月29日、日本年金機構の令和元年度実績報告書(案)について審議した。機構では、令和元年度の取り組みとして、国民年金保険料の未納者を年齢、所得、未納月数の属性別に分類し、効果が高い未納者層や取り組みを強化すべき未納者層を見極めて特別催告状等の発送や強制徴収を効果的、効率的に実施した。ほかの都道府県に比べて納付率が低い沖縄県では「沖縄プロジェクト」を発足し、市役所との情報連携等諸施策の実施や体制の強化を行った。その結果、沖縄県の現年度納付率は55.4%(前年度納付率+4.2ポイント)と大きく向上した。また、厚生年金分野では適用事業所への加入指導や立ち入り検査の取り組みを強化するため、手順の見直しや、困難性の高い事案を取り扱う専門組織の設置に向け検討を進めた。こうした取り組みにより、国民年金保険料の現年度納付率は69.3%、最終納付率は76.3%となり、目標を上回る実績を達成。厚生年金保険の収納実績についても99.1%(前年度99.1%)となり、引き続き高い収納率を達成した。

また、令和元年度では、新型コロナウイルス感染症に伴う対応として厚生年金保険料等を納付猶予する特例や、国民年金保険料免除等に係る臨時措置、障害年金受給権者等に係る障害状態確認届(診断書)の提出期限の延長、新型コロナウイルス感染症の影響による休業に伴う標準報酬月額の保険者算定の特例といった取り組みを行ったことを参考として報告書案につけ加えている。委員からは、新型コロナウイルス感染症の影響により現在、佐渡市で試行実施しているテレビ電話相談を全国的に拡充する必要があると指摘する意見が出た。これに対し機構は、「オンラインで相談に応じるための課題を整理して実現に向けた検討をしなければならない」と答えた。

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