年金時代

雇用労働 令和2年度最低賃金改定で中賃審「目安を示すことは困難」

中央最低賃金審議会は7月22日、令和2年度の地域別最低賃金の改定について「引上げ額の目安を示すことは困難であり、現行水準を維持することが適当」と答申した。新型コロナウイルス感染症拡大による現下の経済・雇用への影響、今後の感染症の動向の不透明さなどを考慮した。厚生労働省によると、引き上げ額の目安を示さないのは、リーマン・ショック後の景気悪化を踏まえた平成21年度以来で、目安が時間額に統一された平成14年度以降、通算5回目になる。

今後は、各都道府県の地方最低賃金審議会において中賃審の答申と地域の経済・雇用の実態等を踏まえ、10月頃を目途に令和2年度の地域別最低賃金の改定額を決める。令和元年度の最低賃金は最も高い東京都で1,013円、最も低い沖縄、宮崎、秋田など15県で790円となっており、中賃審は「地域間格差の縮小を求める意見も勘案しつつ、適切な審議が行われることを希望する」と表明した。

最低賃金の引き上げは、安倍政権において成長と分配の好循環を実現するための重要な政策の一つに位置づけられており、「より早期に全国加重平均1,000円をめざす」とした方針のもと、これまで4年連続で年率3%を超える引き上げが実施されてきた。だが、令和2年度は新型コロナウイルス感染症等の影響で経済情勢や雇用環境が急激に悪化。雇用を守ることが最優先課題とされるなか、中小企業・小規模事業者が置かれている厳しい状況を考慮して検討を進めることが確認されていた。

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