年金時代

【企業年金】企業年金・個人年金部会が令和3年度税制改正へ向け検討事項を整理

厚生労働省の社会保障審議会企業年金・個人年金部会(部会長=神野直彦・日本社会事業大学学長、東京大学名誉教授)は9月30日、令和3年度税制改正へ向けた検討事項を整理した。まずは今年5月に成立した改正法の施行に併せてDCの拠出限度額について検討を行い、その後に特別法人税の課税停止措置の期限である2022(令和4)年度末に向けて、企業年金・個人年金制度全体を通じた拠出時・給付時のしくみについて検討を進めることで合意した。次回は、日本年金数理人会が拠出限度額の算定にあたり、DCと比較可能なDBの掛金に相当する額(仮想掛金額)を評価するための方法などについて意見を聴取する予定だ。

このほか、新型コロナウイルスの感染拡大の影響でDBの財政状況や企業の経営状況の悪化が見込まれるため、2008(平成20)年の金融危機(リーマンショック)当時の弾力化措置と同様の措置を講じることが了承された。2019(令和元)年度決算に基づく財政検証や財政再計算の結果、掛金引き上げが必要となったDBで経営状況の悪化により掛金を拠出することに支障があると見込まれる場合は、2021(令和3)年4月1日から2022(令和4)年3月31日までの間、掛金(標準掛金・特別掛金・特例掛金)の引き上げの猶予を認める。また、2020(令和2)年3月31日から2022(令和4)年3月31日までの間の日を計算基準日として、継続基準に抵触した場合の財政計算については、解消すべき不足金から許容繰越不足金の全部または一部を控除することを可能とする。この措置は、リーマンショック時と異なり、規約の変更を求めることとしている。施行日は4月1日の予定。厚労省はできるだけ早く公布を行い、広く周知したい考えだ。

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