年金時代

[雇用労働]派遣労働者の同一労働同一賃金、労使協定方式が9割

厚生労働省が10月14日に労働政策審議会に報告した調査結果によると、派遣労働者の同一労働同一賃金にかかる待遇決定方式として、「労使協定方式」を採用している派遣元の事業所が約9割(88%)を占めることがわかった。「派遣先均等・均衡方式」は8%、両方式の「併用」が4%だった。

令和2年4月に施行された改正労働者派遣法は、派遣元事業主に対し、派遣先の正社員と派遣労働者の待遇の均等・均衡を図る「派遣先均等・均衡方式」、もしくは統計調査等に基づく一般労働者の賃金水準と同等以上の待遇確保などを労使協定によって定める「労使協定方式」、いずれかの待遇決定方式により、派遣労働者の公正な待遇確保(同一労働同一賃金)を図ることを義務づけている。

法施行前と比べ、派遣労働者の賃金が上がったと回答した事業所は54%と半数を超えた。賃金の上り幅は、2~5%未満程度上がったと回答した事業所が約4割(39%)で最も多く、以下、5~10%未満程度(27%)、2%未満(25%)、10%以上(9%)だった。一方で、賃金は変化していないと回答した事業所は45%、下がったのは0.6%だった。

調査は、労働者派遣事業報告書に添付される労使協定書のサンプル調査(400事業所)及び、令和2年8月~9月に1万5,000事業所に実施した派遣元企業に対するアンケート調査(回答数2,988件)の速報値。12月には確定値が公表される予定だ。

なお、同省は労使協定方式の令和3年度に適用される一般労働者の賃金水準として、賃金構造基本統計調査及び職業安定業務統計に基づく数値を7月頃に通達で示す予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で公表を10月中に延期している。また、雇用情勢が悪化していることから、派遣労働者の雇用維持・確保を図る必要があるなど一定の要件を満たせば、引き続きこれまでの賃金水準を用いることができる例外的な対応も認める考えを示した。

厚生労働省ホームページ▶労働政策審議会職業安定分科会労働力需給制度部会(10月14日)

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