年金時代

[企業年金]日本年金数理人会がDBの仮想掛金額への換算方法を示す

厚生労働省の社会保障審議会企業年金・個人年金部会は10月14日、確定給付企業年金(DB)を実施している場合の確定拠出年金(DC)の掛金拠出限度額の見直しについて審議した。DBには拠出限度額がないが、DCには月額5.5万円の拠出限度額が設定されている。企業型DCとDBを併せて実施する場合、現行ではDBの掛金相当額を月額2.75万円と一律に評価している。企業型DCの拠出限度額は、5.5万円からDBの掛金相当額2.75万円を引いた残りの2.75万円となっている。DB法とDC法の施行後、多くの厚生年金基金が解散・代行返上し、適格退職年金からDBへの移行も進んでいるが、現行のしくみだと厚生年金基金の上乗せ部分の給付水準を前提にすべてのDBの掛金相当額を月額2.75万円と評価しているため、DBの実態と乖離が生じている。また、DBごとに給付水準(=掛金水準)に差があるのにもかかわらず、一律評価している現行のしくみは、簡便であるものの、不公平が生じている。こうした現状を踏まえ、厚労省は、より公平できめ細かな制度とするため、企業型DCの拠出限度額は、月額5.5万円からDBごとの掛金相当額を控除した額とすることを例示した。委員からは、公平性と掛金額のわかりやすさについて指摘する意見などがあった。

DBは、給付の算定方法を決めたうえで、給付と財源が集団で等しくなるよう事業主が拠出する掛金を設定するが、積立不足となったときには事業主が掛金を補うことになる。このため、企業型DCの拠出限度額の算定に使用するDBごとの掛金額は、毎年・毎月の実際の掛金額ではなく、DBごとの給付水準から掛金に相当する額(「仮想掛金額」(仮称))への換算が必要となる。そのため、この日は日本年金数理人会が仮想掛金額の算定方法を示した。厚労省は、次回以降に日本数理人会と厚労省の考え方を整理して提出する考えだ。

 

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