年金時代

[国会審議]令和3年1月20日㈬衆議院本会議――施政方針演説に対する質疑

 

●枝野幸男議員(立憲民主党)に対する答弁

○事業再構築補助金、持続化給付金、家賃支援給付金について
菅義偉内閣総理大臣:コロナにより各企業の環境が変化するなか、中小企業のなかには積極的に事業転換に取り組みたいとの声もあるので、適切な支援を行っていく。また、多くの中小企業にとっては、厳しい経営環境のなかで、事業の継続のための資金繰りの支援が極めて重要であり、今般、公庫などによる無利子無担保融資の4,000万円の限度額を6,000万円に引き上げ、手続も簡素化する。持続化給付金と家賃支援給付金については、申請期限を延長したところであり、さらに、今回の緊急事態宣言において、飲食店の営業時間短縮などの影響により大幅に売り上げが減少する中小企業者については、一時金を支給する。

○雇用調整助成金の特別措置や休業支援金・給付金の期限について
菅総理:雇用調整助成金の特例等は、来月末まで延長したが、3月以降の取扱いについては、雇用情勢等を踏まえ適切に判断し、今月末までに示すことができるようにしたい。

○休業支援金・給付金の支給対象について
菅総理:休業支援金は、雇用調整助成金の活用がままならない、中小企業の労働者を早期に支援するために創設したものだ。政府としては、大企業の労働者が雇用調整助成金の特例を活用するよう、企業に対し丁寧に働きかけを行っていく。なお、今般の緊急事態宣言に伴い、営業時間の短縮要請に協力する大企業について助成率を引き上げるなど、制度を利用しやすい環境整備に努めている。

○求職活動を行う人に対する支援について
菅総理:求職活動の長期化に対応できるよう、給付日数を延長できる特例措置を講じていく。また、職業訓練受講給付金については、対象人員の拡大を図っており、訓練受講を積極的に働きかけている。引き続き、雇用情勢を注視しつつ、雇用を守るために必要な対策を講じていく。

○一人親家庭等への支援について
菅総理:一人親家庭の生活実態が特に厳しい状況にあることを踏まえ、臨時特別給付金を再度支給することとし、ほぼすべての自治体で、昨年中に給付金を届けることができた。また、生活に困窮する子育て家庭に対しては、緊急小口資金の特例貸付制度など、個々のニーズに応じた対策を講じており、引き続き、自治体における様々な取組を支援していく。

○三次補正予算および来年度予算について
菅総理:三次補正予算では、病床の確保、雇用や事業の支援に加え、コロナ予備費を確保して、GoToキャンペーンの予算の組み替えを行わなくても、新型コロナ感染症の拡大防止策に十分な予算を確保している。さらに、来年度予算については、社会保障の見直しをはじめとしてメリハリのある予算としており、5兆円のコロナ予備費により、十分に感染症対策が可能な予算としている。

○脱炭素化と原子力発電について
菅総理:原発依存度を可能な限り低減し、新増設やリプレース(設備の撤去・更新)は現時点では想定しないという政府の考え方に変わりはない。そのうえで、2050年カーボンニュートラルには、電力分野の脱炭素化は大前提であり、省エネ、再エネに加え、原子力も含めてあらゆる選択肢の議論を進め、結論を出していく。

○再エネ拡充を促すための送電網の強化について
菅総理:送電網の整備については、民間企業が送配電の費用によって賄ってきたが、政府としては、費用対効果の高い全国の送電網整備の計画を示すことで、効率的、効果的な送電網の整備を促進していく。

○住宅の断熱化について
菅総理:省エネ性能の高い住宅への支援や、省エネ基準への適合率を向上させるためのさらなる規制措置の導入を検討していく。

●逢坂誠二議員(立憲民主党)に対する答弁

○緊急事態宣言の発出に伴う飲食店への協力金について
菅総理:協力金に対する支援額を引き上げ、宣言の対象地域の20時までの営業時間の短縮については、1月当たり180万円までの協力金を国が支援する。多くの自治体では、店舗の規模を問わず一律の金額としていると承知しているが、各自治体の判断で事業者ごとに異なる支援額を設定することも可能となっている。さらに、光熱水費や家賃については、地方向けの臨時交付金を活用することも可能で、地域の実情に応じた取組を推進してほしい。

○マイナンバー制度について
菅総理:今後、カードの利便性をさらに向上させるために、新技術を積極的に活用しながら、スマートフォンへの機能の搭載、健康保険証や運転免許証との一体化を進める。

○株価の動向について
菅総理:株価については、経済や企業の活動を背景に、様々な要因により、市場において決まるものと考えている。日銀によるETF(上場投資信託)の買い入れなどについては、金融政策の一環として行われており、その具体的な手法は日銀に委ねられている。また、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は、法令に基づき、専ら被保険者の利益のための運用を行っており、政府は、具体的な投資行動を指図する立場にない。

○カーボンニュートラルに向けた目標について
菅総理:政府としては、たとえば、2035年までに新車販売で電動車100%を実現する、水素は2050年に今のガス並みの価格にまで安くする、こうした目標を示している。こうした高い目標の達成に向けて、政府としては、企業に大胆な投資とイノベーションを促し、産業構造の変化を実現していく。

○75歳以上の高齢者の医療費の窓口負担の見直しについて
菅総理:2022年には団塊の世代が75歳以上の高齢者になり始めるなかで、現役世代の負担上昇を抑えつつ、すべての世代が安心できる社会保障制度を構築することは待ったなしの課題であると考えている。そのため、少しでも多くの人に、支える側として活躍していただき、能力に応じた負担をしていただくことが必要であると考える。このため、75歳以上の高齢者のうち、一定の収入以上の人については、必要な受診が抑制されないよう、経過措置を設けたうえで、窓口負担割合を2割とする。

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