年金時代

[雇用労働]生産・売上額等判断D.I.(実績見込)は10ポイント低下、再びマイナスに――労働経済動向調査(令和3年2月)結果

厚生労働省では労働経済動向調査(令和3年2月)の結果を取りまとめ、3月17日に公表した。労働経済動向調査は、景気の変動が雇用などに及ぼしている影響や今後の見通しについて調査し、労働経済の変化や問題点を把握することを目的に、四半期ごとに実施。今回の調査については、特別項目として、「令和3年新規学卒者の採用内定状況(令和3年2月1日現在)」および「正社員以外の労働者から正社員への登用の状況」についても調査している。なお、今回の調査は、令和3年2月1日現在の状況について、主要産業の規模30人以上の民営事業所のうちから、5,835事業所を抽出して調査を行い、3,243事業所(うち有効回答2,941事業所、有効回答率50.4%)から回答を得た。

それによると、令和3年1~3月期実績見込で、生産・売上額等判断D.I.(「増加」-「減少」)は10ポイント低下して、再びマイナスに転じた。調査産業計ではマイナス7ポイント(前期実績見込:プラス3ポイント)、産業別では、「生活関連サービス業,娯楽業」(△30)、「医療,福祉」(△22)、「宿泊業,飲食サービス業」(△21)などでマイナスとなる一方、「卸売業,小売業」(+5)などでプラスとなった。

所定外労働時間判断D.I.(「増加」-「減少」)については、調査産業計でマイナス6ポイント(前期実績見込:0ポイント)、産業別では「運輸業,郵便業」(△19)、「宿泊業,飲食サービス業」(△18)、「生活関連サービス業,娯楽業」(△17)などでマイナスとなる一方、「製造業」(+1)でプラスとなった。

雇用判断D.I.(「増加」-「減少」)については、調査産業計では、正社員等雇用がプラス2ポイント、パートタイム雇用がプラス1ポイントとなった。また、産業別では、正社員等雇用で「不動産業,物品賃貸業」(+10)、「学術研究,専門・技術サービス業」(+8)などでプラス。パートタイム雇用では「学術研究,専門・技術サービス業」(+7)、「金融業,保険業」(+6)などでプラスとなった。

令和3年2月1日現在、労働者過不足判断D.I.(「不足」-「過剰」)は、正社員等労働者(調査産業計)はプラス27ポイント(39期連続で不足超過)、パートタイム労働者(調査産業計)はプラス19ポイント(46期連続で不足超過)となり、正社員等、パートタイム労働者ともに、「不足」とする事業所割合が引き続き多くなっている。

令和3年2月1日現在で、令和3年新規学卒者の「採用計画・採用予定がある」事業所の割合を学歴別にみると、調査産業計では、高校卒が40%、高専・短大卒が28%、大学卒(文科系)が37%、大学卒(理科系)が39%、大学院卒が21%、専修学校卒が22%となり、すべての学歴で前年同期(令和2年新規学卒者の「採用計画・採用予定がある」事業所割合)を下回った。

「D.I.(Diffusion Index)」とは、変化の方向性を表す指標で、「生産・売上額等判断D.I.」、「所定外労働時間判断D.I.」、「雇用判断D.I.」は、当該期(間末)を前期(間末)と比べて「増加」と回答した事業所から「減少」と回答した事業所の割合を差し引いた値。これらの判断D.I.がプラスであれば、前期(間末)よりも増加させた事業所が多いことを示す。また、「労働者過不足判断D.I.」は、調査時点において、労働者が「不足」と回答した事業所の割合から「過剰」と回答した事業所の割合を差し引いた値で、この判断D.I.がプラスであれば、人手不足と感じている事業所が多いことを示す。
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