年金時代

[企業年金]DCの拠出限度額見直しに関するパブコメが公表される

厚生労働省は5月27日、DBなど他制度に加入している場合のDC拠出限度額の見直しに関する改正政令案*1を公表し意見募集を開始した。現在、DBや私立学校教職員共済制度、石炭鉱業年金基金などの他制度に加入している場合、企業型DCの拠出限度額(月額)は一律2.75万円に引き下げることになっている(他制度に加入していない場合は5.5万円)。この取り扱いに対し、改正政令案では、他制度の掛金額の実態を踏まえて拠出限度額を定める方法に見直す。これは、令和3年度税制改正大綱に盛り込まれたDC拠出限度額の見直しを受けて規定されるもの。同様に個人型DCの拠出限度額についても見直され、加入する制度によって2万円また1.2万円との差が生じていたものが月額2万円に統一される(下図参照)。

*1:確定拠出年金法施行令及び公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置に関する政令の一部を改正する政令案の概要(https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495210056&Mode=0
見直し前 見直し後
企業型DC 企業型DCのみに加入する者  月額5.5万円 月額5.5万円から他制度掛金相当額を差し引いた額
DB等の他制度に加入している者 月額2.75万円
個人型DC 企業型DCのみに加入する者 月額2万円*2 月額2万円(ただし、企業型DCの事業主掛金、他制度の掛金額および共済の掛金額との合計が月額5.5万円以下の場合)
企業型DCおよび他制度に加入している者  月額1.2万円*3
対制度または共済組合のみに加入する者  月額1.2万円
*2:企業型DCの事業主掛金との合計が月額5.5万円以下の場合
*3:企業型DCの事業主掛金との合計が月額2.75万円以下の場合

また、政令案では経過措置が設けており、政令施行時において、新たに算定した他制度の掛金額を月額5.5万円から差し引いた残額が現行の2.75万円を下回った場合、従前の掛金拠出を継続できる。

なお、DB加入者に関する他制度掛金相当額の算定方法については、6月3日に省令案*4が公表されている。財政方式ごとに「加入年齢方式」「解放基金方式」「閉鎖型総合保険料方式」の算定方法で算定する。

*4:確定拠出年金における他制度掛金相当額及び共済掛金相当額の算定に関する省令案の概要(https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495210067&Mode=0

改正政令案は6月25日、算定方法を定める省令案は7月2日まで意見募集している。

 

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