年金時代

[高齢社会]令和3年版高齢社会白書を閣議決定――高齢者の3割以上が「親しい友人いない」

政府は6月11日、令和3年版高齢社会白書を閣議決定した。本年で26回目となる白書では、国際比較調査から日本の高齢者の生活と意識の特徴を分析。それによると、互いに相談したり、世話をしあったりする親しい友人がいないと回答した高齢者の割合は3割以上となり、日本が最も高いことがわかった。白書は、高齢者が社会的に孤独・孤立した状況に陥らないよう、社会活動の参加を促す取り組みや見守り支援の推進など、政府一体での対策を求めている。

高齢者の生活と意識に関する国際比較調査は、日本のほか、アメリカ、ドイツ、スウェーデン各国の60歳以上の男女を対象に、新型コロナウイルス感染拡大が続く令和2年12月から令和3年1月にかけて実施。有効回収数は日本1,367人、アメリカ1,006人、ドイツ1,043人、スウェーデン1,528人だった。

調査によると、家族以外に相談しあったり、世話をしあったりする親しい友人がいないと回答したのは、アメリカ14.2%、ドイツ13.5%、スウェーデン9.9%に対し、日本は31.3%で各国の2~3倍の水準だった。前回の平成27年調査でも日本の高齢者は25.9%が「親しい友人はいない」と回答しており、もともと高い傾向にあったが、1人暮らしの男性単身世帯の増加やコロナ禍で外出や近所付き合いが減ったこと等により、さらに拍車がかかったものと見られる。

他方で、日本の高齢者は、今後の就労意欲に関しても他国より高い傾向を示した。調査によると、約4割(40.2%)の高齢者が今後も収入を伴う仕事をしたい(続けたい)と回答。コロナ禍の影響もあり前回の平成27年調査(44.9%)から4.7ポイント下がったが、他の国はアメリカ29.9%、ドイツ28.1%、スウェーデン26.6%と、いずれも3割を下回った。こうした高齢者の高い就労意欲に対し、白書は今後も高齢者が継続して就労できる取り組みが必要だとして、テレワークの一層の推進など、感染防止と高齢者の多様なニーズに対応した就業機会の提供を求めた。

内閣府ホームページ▶令和3年版高齢社会白書
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