年金時代

[雇用労働]「いじめ・嫌がらせ」の件数が引き続き最多――令和2年度個別労働紛争解決制度の施行状況

厚生労働省は6月30日、令和2年度個別労働紛争解決制度の施行状況を取りまとめ、公表した。個別労働紛争解決制度とは、個々の労働者と事業主との間の労働条件や職場環境などをめぐるトラブルを未然に防止し、早期に解決を図る制度で、①総合労働相談②助言・指導③あっせん――の3つの方法がある。①総合労働相談は、都道府県労働局、各労働基準監督署内、駅近隣の建物など全国379ヵ所(令和3年4月1日現在)に設置された総合労働相談コーナーにおいて、専門の相談員があらゆる労働問題に関する相談にワンストップで対応する。②助言・指導は、民事上の個別労働紛争について、都道府県労働局長が、紛争当事者に対して解決の方向を示すことで、紛争当事者の自主的な解決を促進する制度で、助言は、当事者の話し合いを促進するよう口頭または文書で行うものであり、指導は、当事者のいずれかに問題がある場合に問題点を指摘し、解決の方向性を文書で示すもの。③あっせんは、都道府県労働局に設置されている紛争調整委員会のあっせん委員(弁護士や大学教授など労働問題の専門家)が紛争当事者の間に入って話し合いを促進することにより、紛争の解決を図る制度。

今回の施行状況によると、総合労働相談件数は129万782件(前年度比8.6%増)で、13年連続で100万件を超え、高止まりにある。総合労働相談の内容を見ると、「法制度の問い合わせ」が87万5,468件(同13.7%増)、「労働基準法等の違反の疑いがあるもの」が19万961件(同2.7%減)、「民事上の個別労働紛争(労働基準法等の違反に関するものを除く)相談件数」が27万8,778件(同0.2%減)となった。助言・指導申出は9,130件(同7.5%減)、あっせん申請は4,225件(同18.0%減)となり、前年度より減少した。

総合労働相談コーナーに寄せられた民事上の個別労働紛争相談の内容を見ると、「いじめ・嫌がらせ」が7万9,190件で9年連続の最多。次いで「自己都合退職」3万9,498件、「解雇」3万7,826件となった。助言・指導申出でも「いじめ・嫌がらせ」が1,831件となり8年連続の最多。次いで「解雇」962件、「労働条件の引き下げ」897件。あっせん申請の内訳でも「いじめ・嫌がらせ」が1,261件で7年連続の首位。次いで「解雇」983件、「雇い止め」427件となった。

厚生労働省ホームページ▶「令和2年度個別労働紛争解決制度の施行状況」を公表します。
年金時代