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[雇用労働]脳・心臓疾患の労災認定基準改正へ、労働時間以外の負荷要因を重視

厚生労働省の脳・心臓疾患の労災認定の基準に関する専門検討会は7月7日、脳・心臓疾患の労災認定基準の見直しを求める報告書案を了承した。報告書は、脳・心臓疾患の発症と業務の関連性が強いとされる時間外労働の長さの目安について、引き続き「発症前1ヵ月間に100時間または発症前2~6ヵ月間に月平均80時間を超える時間外労働(休日労働含む)」とすることが妥当と提言。その上で、時間外労働の長さが目安に至らない場合でも一定以上の時間外労働が認められ、さらに「労働時間以外の負荷要因」が認められる場合は、業務と発症の関連性が強いと評価できることを明確化するよう求めた。労働時間の長さに対する量的な評価だけでなく労働の質的な評価も重視する考えで、あわせて労働時間以外の負荷要因の内容に関しても、不規則な勤務の負荷要因として「休日のない連続勤務」「勤務間インターバルが短い勤務」を追加するなど、見直しを求めた。

脳・心臓疾患の認定基準は、現行でも労働時間以外の負荷要因を総合的に考慮して判断するとされているが、時間外労働の長さが目安に達していない場合の労災認定件数が極端に少ない傾向にあった。令和2年度の脳・心臓疾患に関する事案の労災補償状況によると、長期間の過重業務にかかる支給決定件数178件のうち、時間外労働時間等が月100時間を下回るのは4件、2~6ヵ月平均80時間を下回るのは17件にとどまっている。

報告書を受けて同省は、パブリックコメントを経て、脳・心臓疾患の認定基準を改正する局長通達を発出する予定だ。

厚生労働省ホームページ▶脳・心臓疾患の労災認定の基準に関する専門検討会(7月7日)

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