年金時代

[雇用労働]労使代表が職業紹介優良事業者認定制度の利用促進を求める

厚生労働省は9月13日、労働政策審議会職業安定分科会の労働力需給制度部会に雇用仲介事業の在り方の議論に関連して職業紹介事業者などの実態調査結果を示し、意見を求めた。調査では、悪質な人材サービス事業者の取締りを国に求める声が多い一方、職業紹介優良事業者認定制度の認定を受けているのは3.9%に止まることが明らかになった。

労使を代表する委員の双方から、悪質な事業者の取締りの強化とともに、サービスの質の向上の観点から認定制度の周知や利用促進を求める意見が出された。厚労省は、悪質な事業者への対応を検討する一方、認定制度が利用されない理由を分析するとともに一層の周知に取り組む考え。また次回会合ではこれまでの議論を踏まえ、論点整理を提示する予定だ。

優良事業者認定制度を知っていても認定を受けない事業者が8割弱

実態調査は、職業紹介事業者5,400社、募集情報等提供事業者等(求人サイト等)834事業者などを対象に実施したもの。有効回答数は職業紹介事業者621件、募集情報等提供事業者等62件などとなっている。

職業紹介事業者において苦情が寄せられたのは3割で、求人者からは33.5%、求職者からは30.8%となっていた。求職者からの苦情は「求人者に対する不満」が69.6%、「提供された求人内容が実際と違った」も23.0%など。国への要望の有無は72.5%が「要望あり」と答え、そのうち54.9%が「悪質な人材サービス事業者に対する取締りの強化」を求めている。他方、職業紹介優良事業者認定制度について尋ねたところ、「知っているが、認定は受けていない」が78.3%と8割弱に上った。一方、認定を受けているのはわずか3.9%に止まった。

募集情報等提供事業者等のうち74.2%が有料職業紹介事業の許可を受けている。過去1年間の苦情の状況では、求人者からは69.4%、求職者からは59.7%。求職者からの苦情では「求人者に対する不満」が64.9%、「掲載された求人情報の内容が実際と違った」が54.1%などとなっている。国への要望の有無は「要望あり」が75.8%で、特に「悪質な人材サービス事業者に対する取締りの強化」が72.3%に上った。募集情報等提供事業者の求人情報提供の適正化に向けた「求人情報提供ガイドライン適合メディア宣言制度」について、「宣言をしている」が最も多く48.4%であった。一方、「知っているが、宣言はしていない」が30.6%、「知らない」が21.0%となっている。

意見交換では、使用者側の委員は「悪質な事業者の取締りと、優良事業者認定制度の周知を行う必要がある。認定事業者に対するインセンティブや手続の簡素化、広報の強化に取り組むことが必要」と主張した。労働者側の委員も悪質な事業者の取締りとともに、優良事業者認定制度の周知を訴えた。また苦情処理の対応などで「業界団体等における損害窓口の設置・周知を積極的に行うべき」と要望した。厚労省は、認定制度が利用されない理由を分析するとともに周知する意向を示した。

厚生労働省ホームページ▶第326回労働政策審議会職業安定分科会労働力需給制度部会 資料
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