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[雇用労働]事務所衛生基準改正、小規模事務所のトイレ設置に例外

厚生労働省の労働政策審議会安全衛生分科会は10月11日、事務所衛生基準規則及び労働安全衛生規則の一部を改正する省令案をおおむね妥当と認め、労政審の答申とした。事務所の便所基準や照度基準等を改正するもので、便所基準等の改正が公布日施行、照度基準の改正は令和4年12月1日施行とする。

省令の公布日は令和3年12月上旬を予定する。事務所の便所基準は、男性用及び女性用に区別して設置することを原則とするが、少人数の事務所(同時に就業する労働者が常時10人以内)における例外として、男女別ではない独立個室型の便所を1つ設けることで基準を満たすものと認める。ただ、省令案のパブリックコメントでは、この例外に関して「女性専用のトイレを廃止すべきではない」等の反対意見が多く寄せられたことから、同省は省令施行に先立つ施行通達において、小規模の事務所における例外は、やむを得ない場合に限った措置であり、便所は男女別の設置が原則である省令の趣旨を広く周知する方針を示した。

具体的にやむを得ない場合とは、マンションの1室を事務所とするなど、構造上増設が困難な場合等に限られる。加えて、省令の趣旨を踏まえ、新たに事務所等を設置する場合は、労働者数の変動に備えてあらかじめ男女別の便所を確保することが適当であること、また既設の男女別の便所を廃止したり、他の用途に転用したりすることは許されないことなどを施行通達で明示するとした。このほか、盗撮防止や異常事態が発生した場合に備えて防犯ブザーを設置するなど、独立個室型便所が備えるべき要件を明示する考えも示した。

一方、事務所の照度基準に関しては、これまで精密な作業300ルクス以上、普通の作業150ルクス以上、粗な作業70ルクス以上と区分していた基準を、一般的な事務作業は300ルクス以上、付随的な事務作業は150ルクス以上と改める。省令案の諮問当初は令和4年9月1日の施行を予定していたが、答申が遅れたことから、施行を令和4年12月1日施行と改めた。

厚生労働省ホームページ▶「事務所衛生基準規則及び労働安全衛生規則の一部を改正する省令案要綱」の答申(10月11日)
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