年金時代

[雇用労働]新型コロナ関連の労災保険給付は保険率に反映せず

厚生労働省の労働政策審議会労働条件分科会労災保険部会は11月26日、労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案要綱等を妥当と認め、労政審の答申とした。新型コロナウイルス感染症に関する業務災害で支給された保険給付等の額は、労災保険率の増減に反映させない特例を設ける。同省は、年明けにも省令等を公布し、公布日から施行する。特例は、新型コロナ感染症が終息するまで続ける予定だ。

労災保険率には、連続する3年度の間の収支率(保険料額に対する給付額の割合)に応じて、最大±40%の範囲で労災保険率を増減させるしくみ(メリット制)がある。本来は、事業主の労働災害防止努力の促進や保険料負担の公平性を図るための制度だが、新型コロナ感染症が流行するなか、①事業主が十分に衛生環境の整備に努めても感染を完全に防ぐことは難しいこと、②政府が緊急事態宣言時においても医療・介護の事業をはじめ幅広い業種に対して業務継続を要請していたことなどを踏まえ、今般の特例を設けることとした。同省によると、令和2年度の新型コロナ感染症関連の給付件数は全業種合計で6,457件。このうち8割以上(83.4%)が医療、介護の業種であり、メリット制が適用されれば令和4年度の労災保険率の増減に反映されることになっていた。なお、給付総額は約20億円で、令和2年度の総給付額(8,243億円)の約0.24%を占めている。

厚生労働省ホームページ▶労働政策審議会労働条件分科会労災保険部会資料(11月26日)
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