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[雇用労働]労政審人材開発分科会が職業能力開発促進法改正案を了承

厚生労働省は1月14日、職業能力開発促進法の一部改正を盛り込んだ「雇用保険法等の一部を改正する法律案要綱」を労働政策審議会人材開発分科会に諮問した。同分科会は、職業能力開発促進法改正案を「おおむね妥当」と了承した。改正法案は今通常国会に2月上旬に提出される予定だ。

職業能力開発促進法の一部改正では、①キャリアコンサルティングの機会の確保の明確化②国等による配慮規定の追加③協議会に関する規定の新設――などを行う。①および②は4月1日に、③は10月1日に施行される予定だ。

①では、キャリアコンサルティングの機会の確保について、労働者の職業能力の開発および向上の促進にかかる段階や、労働者の求めに応じて行うことを規定する。またキャリアコンサルタントを有効に活用するように配慮するものとする。現行の10条を見直す予定だ。

②では、国、都道府県および市町村は、職業訓練の実施に当たり、労働者がその生活との調和を保ちつつ、職業能力の開発および向上を図ることができるように、職業訓練の期間および時間等について十分配慮するものとする。現行の18条に項を追加する方向だ。

③では、都道府県の区域で職業訓練に関する事務や事業を行う国、都道府県の機関(都道府県労働局や都道府県での担当部局)が、地域の実情に応じた職業能力の開発および向上を適切かつ効果的に実施するよう、労働者団体や事業主団体、職業訓練等を実施する者、職業紹介事業者、学識経験者等により構成される協議会を組織できるようにする。また協議会の事務の従事者に守秘義務を課し、秘密を洩らした者に対する罰則も規定する。協議会の設置には一定の時間が必要なため10月1日から施行される予定だ。

学び直しの「ガイドライン」の策定で中小企業の実態等を把握

この日の人材開発分科会では、令和3年度内に策定する予定の企業内での学び・学び直しを促進するための「ガイドライン」に関する議論の進め方についても意見交換を行い、厚生労働省がまず、中小企業における好事例や中小企業特有の課題、企業内でのキャリアコンサルタントの活用や外部機関との連携などの実態について把握・整理したうえで、分科会において議論を深める方向が示された。

委員からは「セルフ・キャリアドック」の実施状況を踏まえて改善点を盛り込むよう求める意見が出された。セルフ・キャリアドックとは、企業が人材育成ビジョン・方針に基づき、キャリアコンサルティング面談と多様なキャリア研修などを組み合わせて、体系的・定期的に従業員の支援を実施し、従業員の主体的なキャリア形成を促進・支援する総合的な取組みのことだ。そのほか、実態を把握している社労士から意見を聞くよう求める意見や、「学びの内容の質の担保を重視してほしい」という要望も出された。厚生労働省ではこうした意見・要望を踏まえて企業における実態把握を進める考えだ。

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