年金時代

[雇用労働]デジタル人材の育成を踏まえ全国職業訓練実施計画を見直し

厚生労働省は2月9日、中央職業訓練協議会に令和4年度における全国職業訓練実施計画案を示した。令和4年度計画案では、社会全体のデジタルトランスフォーメーション(DX)の加速化を踏まえたデジタル人材の育成に向けた公的職業訓練の充実および一層の推進を盛り込んだ。また職業能力開発促進法改正による関係者の協議の場の法定化を念頭においた記載の見直しを行っている。

全国職業訓練実施計画は雇用失業情勢によって変動する求職者の動向や、今後、人材が必要とされる分野・規模等を踏まえて、毎年度、見直されている。同省は協議会の意見を踏まえた計画をホームページに掲載する予定だ。

令和4年度計画案では、令和3年12月28日に開催されたデジタル田園都市国家構想実現会議において、公共職業訓練・求職者支援訓練・教育訓練給付におけるデジタル分野について、2024年度の受講者7万人を確保することが示されたことをあげ、「IT分野の資格取得を目指す訓練コースの訓練委託費等の上乗せ措置などを活用し、全ての都道府県においてデジタル分野の訓練をより一層推進する必要がある」としている。

また現在国会に提出されている職業能力開発促進法改正案を踏まえた記述の見直しを行っている。現行の各都道府県にある地域訓練協議会は法的な位置付けがなく、運用により設置されている。法改正で労使や教育訓練機関、都道府県、労働局民間職業仲介機関などの関係者による協議会を法定化する方針。

令和4年度計画案では、現行計画にある「地域訓練協議会」の記載は削除している。さらにDXの加速化など「急速かつ広範な経済・社会環境の変化に対応するためには、産業界及び地域のニーズを踏まえた効果的な公的職業訓練を実施する必要がある」と強調。関係者の連携・協力の下に、地域の実情を踏まえた計画的で実効ある職業訓練の推進および地域の産業ニーズを踏まえた訓練内容の検討を行う方針を示した。厚労省は法改正を踏まえ、新たに各地域に設置される協議会を活用して、ニーズの把握とニーズに即した訓練コースの設定を行う。さらに各地域において公的職業訓練を受けて就職した人や、その人を雇用した企業にヒアリングして訓練の効果検証を行い、訓練カリキュラムの改善・開発につなげていく仕組みを構築することにしている。

中央訓練協議会では、「育児・介護など多様な事情を抱える求職者が訓練を受けやすい環境づくりは非常に重要。具体的に推進してほしい」、「地方に設けられる協議会の実効性を確保してほしい」などの意見が出された。

年金時代