年金時代

[統計調査]「生きがい」持つ人は過去最低の39.9%──年総研がサラリーマンの生活と生きがいの調査論文を公表

年金シニアプラン総合研究機構は3月31日、「第7回サラリーマンの生活と生きがいに関する調査(令和3年調査)」に基づく論文を公表した。調査は平成3年から5年おきに実施しており、調査対象は35~74歳の男女合計約5,000人。今回の調査では、「生きがい」を持っている人の割合が39.9%と過去最低になった。論文に関しては、同機構Web Journal『年金研究』第19号に掲載されており、無料で閲覧できる。

年金シニアプラン総合研究機構▶Web Journal 年金研究 No.19, 2022年3月
                 第7回サラリーマンの生活と生きがいに関する調査概要

調査によると、「生きがい」を持っている人の割合は第2回(平成8年調査)が78.4%と最も高かったが、その後一貫して減少。今回は、前回よりも3.7ポイント低下して39.9%と4割を切った。生きがいの内容については、「趣味」が一貫して1位を占めており、今回は43.8%。第2位は「配偶者・結婚生活」(32.3%)、第3位「子ども・孫・親などの家族・家庭」(29.5%)が続く。2位と3位は前回から入れ替わっている。他方、「仕事」は第2回から一貫して減少傾向であったが、今回初めて増加に転じ、前回より1.1ポイント上昇して19.1%になった。

調査では、「団塊の世代」(団塊の世代を含む5歳刻みの年齢階級。1947~1951年生まれ)について時系列で比較し、意識の変化をみている。団塊の世代の生きがいの有無についてみると、「持っている」が前回調査よりも6.1ポイント低下し52.9%となる一方、「前はもっていたが、今は持っていない」がほぼ2倍の19.7%に増加した。

65歳以上の高齢者で「完全引退後に家計が苦しくなった」が多いのは独身男性

調査では、65歳以上の高齢者について「完全引退後に家計が苦しくなった」割合を、配偶者の有無や、夫婦の現役時代の働き方別に算出している。それによると、「家計が苦しくなった」は独身者計では31.2%と、有配偶者計の22.1%より9ポイント高かった。

独身者で「家計が苦しくなった」割合は特に男性で高くなる傾向が示され、「未婚」41.4%、「離別」40.0%、「死別」33.3%など。一方、女性は「未婚」19.0%、「離別」26.9%、「死別」25.0%と低くなっている。

有配偶者の世帯で「家計が苦しくなった」割合をみると、専業主婦世帯とみられる「正社員と無職中心」は31.0%と、共働き世帯である「夫婦とも正社員中心」(20.4%)や「正社員と非正規労働中心」(19.7%)よりも10ポイント前後高くなった。調査では、「家計の収入源を一人の労働収入に頼らざるえない専業主婦世帯ほど、夫の労働市場引退前後で家計のやりくりに苦慮している姿がうかがえる」とコメントしている。

また高齢世帯の収入源についても分析しており、各世帯とも公的年金収入の割合が高い。独身者の世帯では、特に「男性未婚」では7.43と7割を超える。また「女性未婚」では公的年金は6.09と6割程度である一方、企業年金(0.96)、個人年金(1.13)、不動産収入・利息・配当金(1.04)と、独身者の他の類型よりも割合が高くなっている。

他方、夫婦世帯についてみると、公的年金収入が占める割合(夫婦計)は全体で6.53割であるが、「正社員と無職中心」の世帯では7.02割と7割を超えている。

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