年金時代

[雇用労働]改正職業安定法施行に向け、関係政省令・告示改正を労政審部会が検討

特定募集情報等提供事業の届出は原則、オンラインで実施

今般の法改正で特定募集情報等提供事業(求職者情報を収集して行う募集情報等提供事業)を行おうとする者は、省令で定めるところにより、氏名または名称および住所その他の省令で定める事項を厚生労働大臣に届け出ることになる。また届出事項に変更があったときや、事業を廃止したとき省令で定めるところにより、その旨を届け出るとしている。

省令における対応としてはまず、事業開始の届出では、▶氏名または名称、住所に加えて、連絡先、職業紹介事業者または派遣事業者の場合には許可番号または届出番号とする。▶さらにサービス名称、サイトURL、サービスの概要、第4条第6項各号のいずれに該当する募集情報等提供事業であるかを様式記載事項とする。これらの情報は、厚労省の人材サービス総合サイトに一覧として掲載し、利用者のサービス選択に役立つようにする。逐一の変更届は求めず、後述する事業概況報告書の中で随時更新していく方向だ。▶法人の場合は登記事項証明書を、個人の場合は住民票の写しについて添付を求める。他方、届出事項の変更は30日以内、事業の廃止は10日以内に届け出るものとする。こうした届出の方法は原則、オンラインとする。

加えて、特定募集情報等提供事業者は省令の定めるところにより、事業概況報告書を作成し、厚生労働大臣に提出しなければならないとしている。

省令では、事業概況報告書の記載事項や提出時期、提出方法を定める。記載事項としては、①6月1日時点における提供している労働者の募集に関する情報や労働者となろうとする者に関する情報の概数②提供しているサービスの内容③募集情報等の的確表示、個人情報保護、苦情の適切な処理のために実施している措置──を求める。提出時期は毎年、8月31日まで。提出方法は原則、オンラインとする。

 労働政策審議会職業安定分科会労働力需給制度部会(4月13日)

求人等に関する情報の的確な表示の留意点を示す

告示(職業紹介事業者、求人者、労働者の募集を行う者、募集情報等提供事業を行う者、労働者供給事業者、労働者供給を受けようとする者等が均等待遇、労働条件等の明示、求職者等の個人情報の取扱い、職業紹介事業者の責務、募集内容の的確な表示、労働者の募集を行う者等の責務、労働者供給事業者の責務等に関して適切に対処するための指針)の改正で、厚労省は次のような対応案を示した。

求人等に関する情報の的確な表示において、募集情報を提供する段階でも、労働条件として明示することとされている事項に関する情報をできる限り含めることが望ましいこととする。また求職者に誤解を生じさせることが無いように次のような場合に留意するよう例示した。

  • 関係会社が存在している場合に、実際に雇用する予定の企業が関係会社と混同されることのないようにすること。
  • 労働者の募集と、請負契約の受注者の募集が混同されることのないようにすること。
  • 賃金形態、基本給、定額の手当、通勤手当、固定残業代等に関する事項について、実際の賃金等よりも高額であるかのように表示しないこと。
  • 職種・業種等について、実際の業務の内容と著しく乖離する名称を用いないこと。

厚労省はこの4点に限らず、Q&A等でも具体的に示していく考えだ。

職業紹介事業と募集情報等提供事業の区分の明確化を図る

また、制度改正に関する建議で職業紹介事業と募集情報等提供事業の区分の明確化が求められたことを踏まえ、次のような方向で判断基準を見直すことを示した。

仲介事業者が主体性を発揮し、特定の個人と企業の間を結びつけることにより、雇用関係の成立をあっせんしていると考えられる場合は「職業紹介」に該当すると考えられるとし、次のいずれかに該当する行為を事業として行う場合は、職業紹介事業の許可等が必要であることを明確にするとした。

  • 求職者に関する情報または求人に関する情報について、自らの判断により選別した提供相手に対してのみ提供すること、自らの判断により選別した情報のみ提供すること。
  • 求職者に関する情報または求人に関する情報の内容について、自らの判断により求人者または求職者に応じて加工し、提供すること。
  • 求職者と求人者との間の意思疎通を中継する場合に、自らの判断により意思疎通を加工すること。

こうした行為の判断は、コンピュータ等により自動で行われているかどうかは問わないことも明確にする。また職業紹介事業に該当するかどうかは形式的にではなく、実態を見極めて判断することも明記する。

その他、指針では募集情報等提供事業者の責務の一環として、苦情を適切かつ迅速に処理するため、相談窓口を明確にするとともに、必要に応じて職業安定機関と連携することなどを規定する。また告示の名称を「職業紹介事業者、求人者、労働者の募集を行う者、募集受託者、募集情報等提供事業を行う者、労働者供給事業者、労働者供給を受けようとする者等がその責務等に関して適切に対処するための指針」に改正する予定だ。

厚生労働省ホームページ▶第340回労働政策審議会職業安定分科会労働力需給制度部会 資料
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