年金時代

[雇用労働]実効性ある転倒防止・腰痛予防対策に向け厚労省検討会が初会合

厚生労働省は5月13日、「転倒防止・腰痛予防対策の在り方に関する検討会」の初会合を開催した。転倒防止等の実効性のある対策に向け、検討会は8月を目途に中間取りまとめを行い、厚労省は令和5年度からの第14次労働災害防止計画に反映させる考えだ。検討会はその後も議論を深め、年度内に最終的な取りまとめを行う予定。検討会には労使代表や研究者、産業医、小売関係団体、介護関係団体などが参加しており、座長には高田礼子・聖マリアンナ医科大学主任教授が就任した。

第3次産業における労働災害防止対策を第13次計画の重点事項に位置付けて推進してきたが、小売業や介護施設等における転倒等による労災は増加しており、対策の見直しが喫緊の課題となっている。主な検討事項としては、①転倒防止や腰痛防止に効果的な啓発の在り方②具体的な転倒防止対策や腰痛予防対策③転倒防止や腰痛予防のために必要な環境整備──などが挙がっており、検討会は規制の見直しや実効的な対策の導入を念頭に議論を深めていく。

労災の推移をみると、休業4日以上の死傷者数は昭和53年以降、減少傾向を示していたが、平成21年に10万5,718人になってから増加・横ばい傾向を示し、令和元年で12万5,611人になっている。業種別にみると、製造業・建設業は減少傾向だが、小売・社会福祉施設では増加傾向となっている。また、高齢者の就労が進むにつれ、労災に占める60歳以上の割合も増加しており、平成30年で25%を超えている。

意見交換では、腰痛対策の一環として小売業において人力で扱う荷物の重さについて基準を定めることが指摘されるとともに、現行の腰痛健診の実効性に疑問が示された。また介護現場において人力に頼らずリフトなどの福祉用具を積極的に活用する「ノーリフティングケア」に着目することや、訓練・経験が不足している職員の介護技術の向上の重要性が指摘された。

厚生労働省ホームページ▶転倒防止・腰痛予防対策の在り方に関する検討会 第1回資料
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